謹賀新年2025

新しい年になりました。

あっという間の1年でした。

ブログはすっかりご無沙汰してなんと一年ぶり?

自分の怠惰にも呆れますが、それにしても何もしないうちに時が経つというのは、まったくどうしたものでしょう。

思えば、昨年は正月早々、緊急入院で7日のどんど焼きにも行けませんでした。

今年はなんとか昨年の分と今年の分の注連縄や破魔矢や熊手を、地元の神社で燃やしてもらう事ができました。みぞれ降る正月七日です。

今朝、家族LINEで息子2が、高校時代お世話になっていたピアノの先生がお亡くなりになったと報せてくれて、ショックでした。前日、年末から咳の続く私が定期検診の病院で、血圧がすごい数値で看護師さんやお医者さんが驚いて、すごくやさしく、循環器の薬だけでなく風邪や咳の薬を処方してくれた話を、ちょっと笑い話にしてトークに載せたのです。そしたら、「I子先生、インフルエンザから肺炎を併発して今ICU に入っているって。気をつけましょう」と返されて心配していたのでした。

I子先生は、かつてご夫妻で音楽研究所を開いていて、息子2は小学生から吹いていたトロンヴォーンを夫君のY先生に、ピアノとソルフェージュをI子先生に高校の3年間習っていました。今、音楽教師を続けているのは、お二人のおかげだと思います。何より音楽を嫌いにならなかったこと、数年前に亡くなられたY先生と、今朝逝かれたI子先生に感謝しています。ご冥福をお祈りします。

そういったこともあって、どんど焼きでは家族の健康を願って火にあたり、氏神様にお参りしてきました。

健康と平和、それがいちばんの願いです。

後先になりましたが、昨年12月に「恒河沙」8号を発行しました。表紙に吉村萬壱画伯の絵を使わせてもらうという幸せな個人誌です。ありがとうございました!

巻頭詩は島つくえさんの「筆致」。

彼女は、私が若宮明彦さんと隔週で選者を務めている北海道新聞の日曜文芸に、高校時代投稿してくれた若き詩人です。現在は東京藝大の先端芸術表現科の学生です。これから更に伸びゆく新樹を視られるのが楽しみです!

詩はもう一篇。番場の「蝉と星」も収録しました。

エッセイは佐々木暁さんの「もういくつかの朝」。

佐藤泰志著『もうひとつの朝』(河出文庫)の文庫カバーのデザインと写真を担当されたデザイナーによるエッセイです。文庫をご恵贈いただいたすぐあとに、佐々木さんの写真展「もういくつかの朝」展のご案内が届きました。それに同封されていた冊子が「もういくつかの朝」でした。それがとてもすばらしかったので、写真展に行けない方にも読んでほしくて転載をお願いしました。

シネマレビューは永島大輔さんに宮川満里奈監督『カラフルな魔女~角野栄子の物語が生まれる暮らし~』を紹介していただきました。

前号の『福田村事件』から角野栄子の物語まで、幅広く映画を観ている永島さん推奨の「素敵な映画」です。

ブックレビューは佐藤泰志著『もうひとつの朝』(河出文庫)です。文庫版の特長は解説がつくことですが、この文庫は単行本の福間健二さんによる解説「難局と興奮」に加え、福間恵子さんの解説「佐藤泰志と福間健二」と中澤雄大さんの解題「生への渇望」が収録されています。佐藤泰志の親友であった故に負ったものに苦しむ福間健二さん。その姿を見てきた伴侶である恵子さんの文章は痛切で胸打たれました。単行本を持っている方にも、文庫版の解説をぜひお読みいただきたいです。

「恒河沙」8を福間恵子さんにお送りしたら、私のレビューを読んでくださり、〝ジライヤ追悼号でのタイトルについて言われたのは たぶん初めてのことと思います〟と、お葉書をくださいました。また、木村文洋さん寄稿の号についても書いてくださっていて、うれしくまたありがたく拝読しました。

雑記帳には「白球と唐牛と牛乳と臥牛」という長めの文章を書きました。函館の地形と唐牛を巡る人々や佐藤泰志のことなど、あれやこれやです。

8号の印刷発注し、今年も無事「恒河沙」出せると思った途端にミスに気づいて、届いてからは修正に追われました。「恒河沙」史上、いえ番場史上最悪のミスの多さでした。内容は悪くなかったと思うだけに悔やまれます。次号からは校正に力を尽くしたいと思います。

そんな失敗もありつつ、映画『海炭市叙景』の仲間や友人たちから「恒河沙」8号へのあたたかい感想が届いて、出してよかったなぁと思います。佐藤喜美子さんからのクリスマスカードもうれしかったです! 喜美子さんは「恒河沙」にいつも丁寧なお手紙をくださいます。福間健二さんが、あまり良いことのなかった佐藤泰志の人生で喜美子さんと一緒になったのは僥倖だという主旨のことを書いていたのを思い出します。私もそう思います。本当に優しくあたたかい女性です。函館の会で幼いお孫さんをずっと抱っこしていたのを思い出します。あのT ちゃんは高校生になったでしょうか。

また、思いがけない出会いや連絡がありました。いやなことや悲しいこともありますが、絶望しないで生きてゆこうと思います。

今年もよろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タイトルとURLをコピーしました