中也

今夜も見事な月です。
 
月夜の晩に、ボタンが一つ
波打ち際に、落ちてゐた。
(中原中也「月夜の浜辺」より)
 
先日、Nさんに高校時代どんな詩人を読んでいたかと訊かれ
そうですね、ランボーとか・・外国の詩人を。
日本の詩人はあまり読んでなかったですね、と答えていました。
あとで、あれ、たしかにランボーは読んでいたけど
いちばん読んだのは中原中也だった、なんで中也がでてこなかったんだろう、
訝しい思いがしました。
 
はじめて予約注文して買った詩集が、角川書店から出版された『中原中也全集Ⅰ』でした。高校1年生でした。
後年、福島泰樹さんが短歌絶叫コンサートで中也の詩を読まれているのを聴いて、とてもなつかしかったです。
そして
生地を訪れ墓参りした詩人は中也だけです。
なのに・・
なぜ?
舞いあがっていた?
・・・ケンボー症?それとも・・・ニンチ症?
 
月の光が降りそそぐ夜です。
 

 
 

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