函館文学の道しるべ 第3回「声の詩」

今日は(あ、日付がかわりましたね、昨日です)函館文学館で「声の詩」という朗読イベントでした。
小雪がちらちら舞い散る寒い日でしたが、お客さんも早くから集まってくれてました。
最初に、朗読者の自己紹介、なぜその詩型を選んだのかについても話しました。
それぞれの詩歌との関わりを興味深く聞きました。
詩・短歌・俳句の自作朗読と市立函館高校放送部の生徒さんたちが著名な詩・短歌・俳句を朗読。
とてもいい会でした。
今まで詩の朗読やトークに参加したことは何度もありますが、短歌や俳句の方々とご一緒したことはなかったので、とても勉強になりましたし、楽しかったです。

 
わたしは「前は海」と「毬藻 Mに」を読みました。
終わって席に戻ろうとしたら、嵯峨さんが「游人」25を持ってきてくださって
まだ時間があるから「そうしてあなたは遠い時間へ還ってゆくのか」を読んで、と言ってくださいました。
ちょうど1年前の1月、長姉の傘寿の誕生日のことを書いた詩です。姉は昨年末に亡くなって、ちょうど三十五日目でした。読んでいて胸がいっぱいになって、ちょっと涙声になってしまいましたが、きっと姉も聴いていてくれたことでしょう。
詩はもう一人、鷲谷みどりさんが朗読されました。「フランケンシュタインの怪物」「人魚」、そして追加で「あみぐるみ」とても佳い朗読でした。どれもしっかり届きました。
みどりさんもわたしも風邪がすっかり抜けてなくて咳き込むのを心配していたのですが、不思議なことにというかありがたいことに、二人とも一度も咳き込まずに終えることが出来たのでした。よかった!
短歌は、この会を企画・主導してくださった嵯峨牧子さんと道南歌人協会長の齋藤サダさんが読まれました。
青森出身の嵯峨さんは、寺山修司のことを詠んだ歌が印象的でした。嵯峨さんはわたしより年下ですが、パワーのある方で、愛情深く姉のように頼りがいのある方です。
齋藤さんは沖縄へ行かれたときの歌や、平和や函館がかかえる問題など、幅広いテーマを感じました。
俳句は、市立高校の文芸部の顧問にして、俳人の佐藤和範(日和太)先生です。
俳句を人前で朗読するのは初めてとのことでしたが、さすが日夜教壇で声を出す職業、とてもよく響く大きな声で見事でした。スクールライフがテーマの俳句でした。
高校生の朗読もとてもすばらしくて、感心しました。放送部で日夜トレーニングを積んでいるのでしょう、淀みなくクリアな朗読でした。吉野弘や暁方ミセイ・最果タヒさんの詩、穂村弘・萩原慎一郎さんの短歌、杉野一博・坪内稔典さんの俳句などを読んでくれました。
最後に、飛び入りで三名の方の朗読もあり、和やかでとても充実した時間でした。
企画してお誘いくださった短歌の嵯峨牧子さんや、会の実施・運営にご尽力くださった文学館の皆さまに感謝です。
ありがとうございました!
 

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