キタイマコトさんのこと

きょう12月5日は、俳優のキタイマコトさんの28歳のお誕生日です。
キタイさんは、熊切組『海炭市叙景』の現場で働きたいと
自ら志願して(旅費・滞在費自己負担で)海炭市へやってきた若者でした。
美術の山本さんを、実行委員の松浦さんとともに手伝ってくれました。
 
わたしは食事班担当で、あまり現場には行けませんでしたが
まれに食事を現場やホテルに届けた際や、ちょうど加瀬亮さんがアップされた中打ちあげのときなど話すことがありました。
俳優志望で舞台に立っていることや、尊敬する熊切監督の側で『海炭市叙景』に関わりたいとやってきたこと
末息子と同い年であることなどを語ってくれました。
とても真面目で折り目正しく、いい若者だなと思ったものです。
とくに忘れられないのは、打ち上げの時のことです。
5週間続いた映画の打ち上げは深夜に始まりました。
予定の撮影が終わった後も、まだ撮りたいところがあると撮影隊は市外へ行っていたからです。
食事班の拠点となった場や責任者を引き受けてくれた実行委員の居酒屋で宴は続き、終わったのは
夜明けの空が薄青くなるころ。
お店の従業員はとっくに帰った後ですから、後かたづけなどは食事班の3人が残りました。
(店主である食事班の高野さんは、わたしの高校時代の同級生で、わたしが関わっているから手伝いたいと実行委員になってくれたのです。置いて帰れませんね。)
2階の店から下りて、車に乗り込むみなさんを送っていました。
すると、キタイさんは靴を履いていないのです。
え、どうしたの?靴下が汚れるよ、と訊くと
いいんです、自分の履き物だれか間違えて履いていったみたいです、と応えるのでした。
そしたら、一緒に送っていた仲間が、え、もしかしてこれ、と自分の足元をみました。
お店が座敷の上がり口に用意しているサンダルとは、ちょっと違いますが、いわゆるツッカケです。
きっと、遠出のロケで冬靴が汚れたから、シャワーを浴び会場に駆けつける際に部屋履きで出たのでしょう。
それにしても、履き物が無くなっても、騒ぎたてず、他人の靴や店の履き物を勝手に借用したりもしない
そんな心のきれいな実直な若者です。
今回の東日本大震災の被災地へもボランティアで駆けつけたと聞いています。
 
そんなキタイマコトさん出演の短編映画が、先日公開されました。
「party」という作品です。
http://movie1.search.biglobe.ne.jp/video/watch/620a9cf1041e4917
 
映画公開おめでとう!
お誕生日おめでとう!
応援していますよ!!
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
『海炭市叙景』クランク・アップ 弥生小学校にて
スタッフ・実行委員は全員、揃いのドカジャンを着用しています。
袖に「海炭市叙景」、胸 には「熊切組」の刺繍入りです!
 

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