ツレヅレ

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中也

今夜も見事な月です。 月夜の晩に、ボタンが一つ 波打ち際に、落ちてゐた。 (中原中也「月夜の浜辺」より) 先日、Nさんに高校時代どんな詩人を読んでいたかと訊かれ そうですね、ランボーとか・・外国の詩人を。 日本の詩人はあまり読んでなかったですね、と答えていました。 あとで、あれ、たしかにランボーは読んでいたけど いちばん読んだのは中原中也だった、なんで中...
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月の光

きょうの月の美しさ! 夕方、近くのスーパーへ。 まだ5時前だというに 西の空は、沈む陽が薄だいだいいろのグラディーションを綾なし 東の空は、それはそれは大きな満月が昇ってきていて 美しいことでございました。 見あげて見とれて アスファルトと排水溝の境のわずかな差に躓きました。 昼と夜のパノラマ! いつだったかは、これと左右逆のパノラマを夜明けに見ました。 お...
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佐藤泰志と映画

佐藤泰志の生涯が映画になる! 小説『海炭市叙景』が映画化され、すべての単行本が文庫となって復活。 もう、当初願った以上の結果に、うれしさでいっぱいのところに 今度は佐藤泰志自身のドキュメンタリーだという。 監督は苫小牧出身の稲塚秀孝監督。 映画『二重被曝~語り部・山口彊の遺言」で知られる方だそうだ。 しかも、佐藤のひとつ年下の稲塚監督は、佐藤が「市街戦の中の...
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きみがすきだ

傷を負うほどに 水面は白くひきつれ熱をもつ ガラスの円卓が湖みたいだ靴が沈んでいる コップの氷ゆらし 透きとおっているものは すべからく静かだね きれいなユニコーンの角を折ったの 黙ってかわすことばが溜まってゆく (き・み・が・す・き・だ 1) 立冬ですね。 寒くなると口もココロもこわばってきます。 ことばのサイコロころがしてください。 どこからも きみが...
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映画『愛の予感』と14歳

小林政広監督作品『愛の予感』を観終わったところ。 『結び目』の脚本家・港岳彦さんが激賞していたのを読んで、観たいなと思っていたのだが 近所のゲオにはなくて、遠くのTSUTAYAでDVDを借りてきた。 冒頭のインタビューに答えているところとラストの短い独白をのぞいて台詞はない。 音楽もない。 被害者の父と加害者の母。 苦しみのただなかにあって、さらし者になって...
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細い砂の道でも

イベント「佐藤泰志の復活と映画「海炭市叙景』を語る」が成功裡に終わり、ホットしたのでしょうか。 風邪をひいてしまいました。 熱いペパーミントティーに、ショウガと蜂蜜たっぷり入れて飲みました。 この3年間、楽しいことも大変なことも、いいこともわるいことも、たくさんありましたが、 終わりよければすべてよし、 達成感と安堵感につつまれています。 これからも、映画「...
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