25年後の夏に

きのうは高文連文芸専門部道南支部大会の分科会と青春海峡文学賞の授賞式で、中央図書館へ。
中央図書館
 
 
 
 
木槿
 
 
図書館の前の木槿の花が満開でした。
木槿の花が一番好き、そう書いた「游人」同人だった平塚ミチルさんを思いだしました。
 
 
 
分科会は小説・評論、詩、短歌、俳句の4科に分かれて2回行われました。
詩の参加者は一昨年・昨年と続けて受講してくれた生徒が多かったです。
とくに、2回目のほうは、全員3年生でしたので、すっかり顔なじみです。
自作詩朗読や解説、討論などもスムーズに運んで時間がありましたので、
以前、福間健二さんに教えてもらった行頭の文字を決めて書く詩にトライしてもらいました。
「き・み・が・す・き・だ」と、自分の名前を行頭に置いての2種類です。
初めての試みだし、どうかなと思ったのですが、なんと、みなさん、すぐに書きはじめました。
わたしも(前に何度か書いたことがあるので)書こうとしたのですが、お手本に、とか邪心があったんでしょうね、ペンが動きません(笑)。
そうしているうち、もう書き終えている生徒がいるのでした。
最初に書き上がった生徒の作品を読ませてもらってびっくり!
ちゃんと詩になっている!
他の生徒も次々と続きます。
語彙も感性も豊かに育っている高校生に脱帽でした。
楽しかったと言ってくれた生徒たちが、卒業してからも詩作することで自分や世界と対峙したり発見していってくれることを願っています。
 
授賞式(青春海峡文学賞の大賞と準大賞の二人も詩の分科会に参加してくれていました)を終え、一度帰宅し夕飯の支度をして懇親会へ。
本町の「球磨屋」です!
球磨屋
懐かしいです。
25年前の、やはり8月、ここで楽しいときを過ごしました。
来函された詩人の吉増剛造さんを囲んでの会でした。
作家でタウン誌「街」発行者の木下順一さんが開かれた吉増さん歓迎の宴でした。
その前年、吉増剛造さんの「オシリス、石ノ神」の朗読を聴いて震えたわたしは、結婚以来書くことをやめていた詩に再会しました。
そして、一年後、吉増さんが選者をしていた『ユリイカ』の新人作品欄に初めて投稿しました。
「耳」という作品です。
それが運良く採られて、ちょうどその月の号に載ったところでした。
それを話すと、吉増さんはとても驚かれ、喜んでくださったものです。
そんな偶然もあって、とてもうれしい楽しい会でした。
その場には、平塚ミチルさんも中野より子さんも居りました。
25年。
長い年月です。
木下さんも、ミチルさんも、より子さんも、もういません。
「街」ももうありません。
出会いと喪失と・・
 
そして、25年後の夏の夜、
80代の俳句の先生から20代の新卒教諭までのさまざまな世代の飲み会は、文学・音楽・映画と話が盛り上がった楽しい会でした!
 

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