Two days ー 「游人」合評会・朗読会

ここ数日、お天気が良くないです。
雨模様、くわえて寒いのです。
そんな中、一昨日13日(土)は「游人」の合評会でした。
今年は初めて函館駅前にあるホテルの会議室で行いました。わたしたちの大切な場所だった“伽藍堂”は、もうないのだと今更ながら噛みしめ。しかし、そんな寂しさを吹き飛ばしてくれるすばらしいゲストを小樽在住の同人・長屋のり子さんが連れて来てくださいました。
哲学者で詩人の花崎皋平さんと児童文学者で詩人の加藤多一さんです。
お二人のお陰で、とてもいい合評会となりました。
函館組は、木田澄子さん・河田節さん・幸野綾さん、番場早苗の四人。東京在住の佐波ルイさんは欠席でしたが、彼女の「群狼 宙返りソング哭く 遠吠えソング」から始まった会は、さっそく白熱した議論に。仲間内だけの感想と違って刺激的でした。
長屋のり子「あなたとどこかへ。」、番場早苗「冬のゴングが鳴る」、河田節「孤光」「はこぶ」、木田澄子「まどろむこども」、幸野綾「小枝」についての合評は、造語やタイトル・固有名詞について、鋭い指摘や問題提起など実に勉強になりました。辛口の評にも愛が感じられる、熱くてあたたかい会でした。詩だけでなく、各人のエッセイも丁寧に読んでいただき感謝です。ありがとうございました。

3時間を超える合評会を終え、みんな喉はからから、お腹はぺこぺこだったことでしょう。二次会は近くの居酒屋で楽しくわいわい過ごしました。翌日の山麓カフェでのお茶と朗読を約束して散会。

2日目は函館船見町にあるカフェ“ティーショップ夕日”にて、お茶とお話と朗読。
このカフェは、もとは検疫所だった建物です。
魚見坂を上りきって、なお進んだ場所にあります。海を見渡せ、夕日の眺めの素晴らしいところです。
雨模様の朝でしたが、お客様が既に数組いらっしゃいました。
とてもすてきなところですので、函館にお越しの節はぜひに!
(夜間や冬季は営業していないので、いらっしゃる際は営業日や時間をご確認くださいね。)

ここ“夕日”では、いろいろな日本茶を取りそろえています。
みんなは玉露を注文されましたが、わたしは風邪気味なので熱い昆布茶を。

玉露には生菓子がつきます。

朗読はわたしから。
“sana,sana colita de rana, 治れ治れカエルのおしり”
イタイノイタイノ飛ンデイケのアルゼンチン篇を織り込んだ「屋根の向こうの海」を。
続いて木田さんが、前夜の合評会で話題になった幸野さんの「小枝」に呼応するような“ひとえだ”と“ひとひら”の詩を。
河田さんは八百字の会で書かれた散文の朗読。
幸野さんは朗読に替えて、その八百字の会誌「樹下」を配布。

長屋のり子さんは、5月27日(土)に開催される北海道ポーランド協会の詩劇「ピウスッキBronistaw Piotr Pitsudski」~ポーランド・サハリン 愛と死~ で読まれる詩を。10分間はあろうかという、すばらしくドラマティックな愛の物語を、美しいソプラノで聴かせてくれました♪

加藤多一さんは、朝早く起きて書いたというできたての詩を読んでくださいました。
加藤さんは、お名前は以前から存じ上げていましたし、このブログでご著書『オオカミの声が聞こえる』についても書きました。が、こんなにゆっくり二日間に渡ってお話したのは初めてです。とても率直で若々しい精神の持ち主。そっと励ましてくれる優しい方でもありました。


花崎皋平さんは、『小樽詩話会』No.603から「詩の吊り橋」を朗読されました。花崎さんも著名な哲学者でありながら、「先生」と呼ばれることが大嫌いな、ちっとも偉ぶらない、詩の大好きな純粋な方です。

こうして、遠路お越しくださった長屋さん加藤さん花崎さん、お三方のおかげで、とても楽しく充実した二日間でした。ありがとうございました!

追而書
そして、2日目の14日(日)は母の日でした。
帰宅したら、息子がプレゼントを持ってきてくれました。
素敵なノートカバー! 詩をかきましょうか。

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